大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(オ)63 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理弁護士橋本順の上告理由第一点及び第二点について。

論旨は、原判決が上告会社の社員Dがその負担する業務である段ボール紙買入に

つき上告人が臨時工員として雇入れたEに上告会社を代理して契約を締結する権限

を与えたと判示する部分を違法と主張する。しかし本件段ボール紙の買入につき、

前記Dの授権に基き右Eに上告人を代理する権利あるとするには必ずしも所論のよ

うに前記Dに復代理人選任に関する民法一〇四条所定の要件をそなえる場合に限る

ものではなく、右DのEに対する授権がその権限に基くものであれば足りるものと

解すべきであり、原判決は右Dがその担当する段ボール紙買入につきEに直接上告

人を代理せしめうる権限を有していた旨を判示する趣旨に外ならないと認められ、

右Eが上告人の臨時工員として雇入れられた者であることは、何等右の原判示を妨

げるものではないから原判決には代理に関する法令の解釈を誤つた違法があるとは

いえない。

その他の所論はすべて「最高裁判所における民事上告事件の特例に関する法律」

(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号ないし三号のいずれにも該当せず、又同

法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認めなれない。

よつて、民訴三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い裁判官全員の一致で主

文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

- 1 -

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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